6年生で成績が伸び悩み…「中学受験の算数」につまづいた時に親がすべき判断

州崎真弘
2023.08.21 15:34 2023.07.25 11:50

算数の問題を解く小学生

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中学受験の合否に大きく影響する「算数」。多くの受験生が算数の学習方法に悩みを抱えています。本稿では、5年生での「基本を徹底した勉強」の進め方、そして6年生時点で成績が伸び悩んでしまった時の対処法について、難関中学受験の志望者を長年指導してきた経験を持つ、州崎真弘さんが解説します。

※本稿は、州崎真弘著『中学受験は算数で受かる』(すばる舎)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

州崎真弘(中学受験算数講師/数学講師/受験Lab代表)
元「浜学園」算数講師。灘中合格者数連続日本一の実績を誇る「浜学園」では、史上最速の1週間で講師に昇格。開成中、灘中をはじめとする難関中学志望者を中心に、キャリアアップを目指す社会人や大学生まで、28年以上で指導した受験生は4800 名を超える。現在は受験Lab代表として、中学受験算数のオンライン授業・Web 講座・リモート個別指導・添削指導の他、保護者向け受験コンサルティングなど、トータルな受験指導者として活動。

受験算数の基本をしっかり固めよう

勉強をする男女

大手進学塾の5年生で習う授業内容には受験算数の基本が全て入っています。4年生まではいわば予行演習みたいなものであり、ここからが受験勉強の本番です。授業・テキスト・テストの全てに手を抜くことなく学ぶことで、受験の準備ができます。

昨今は、低学年から入塾するお子さんも増えていますが、読解力や思考力、計算力の基礎が十分についていれば、受験勉強を5年生から始めても焦ることはありません。

5年生で習うものは受験で必要な範囲のほぼ全てに匹敵するので、範囲も広いですが、習ってきた復習を毎週キッチリやりきることです。理想は、授業を受けたら「復習→宿題」ですが、時間的に厳しければ宿題だけでも計画的にしましょう。

たいていの塾でほぼ毎週、確認のテストが行われるはずです。まずはそれを目標に勉強するといいでしょう。

気をつけたいのが、授業を受けてからテストのある翌週まで放ってしまうことです。このやり方だと、授業の内容をほぼ忘れてしまっているため非効率です。どんな理由があろうと、授業の復習は、当日か、遅くても次の日までに授業の振り返りをしながら同じ問題を見直しましょう。

週中に宿題をして、テスト前は、気になったところを再度見直すようにします。このように、1週間に3回は復習の機会をつくりましょう。

理想は毎日することですが、さすがに無理でしょうから、2、3日に1回のペースで間隔を空けず触れるように。これを継続することで、春、夏、冬の季節講習が効果的になります。

基本の徹底が、6年生の勉強も楽にする

勉強する子ども

5年生の間はこれら基本の徹底と各分野(単元)との繋がりを重要視します。

無理して難しい問題やレベルの高い問題を急いでやろうとしなくて大丈夫です。慌てずテキストに載っている問題の正解を目指して勉強しておくと、6年生になったとき必要以上に苦しまずに済みます。いろんな分野の複合された問題は6年で解けばいいのです。

5年生の学習は受験算数の基本です。基本ができていないのに、周りの空気に流されて、難問にばかり時間を取られて、結局、理解もしないまま暗記に走る子が毎年たくさんいます。

どうしても早まってレベルの高い問題に手を出したくなったら、6年生のテキストを先生に見せてもらってください。その半分以上が5年生レベルです。いかに5年生のことがわかっていれば、6年生で楽になるかがわかります。

つまり、5年生の学習内容を言われた通り、ちゃんと勉強できている子は、6年生になったとき、少し大げさですが、テキストの半分以上を勉強しなくていいのです。その分、じっくりレベルアップした問題に時間をかけられて効率的に勉強できます。

キッチリじっくりより、荒っぽくても早く一気に!

勉強をする親子

「勉強はコツコツやりなさい!」

こんな言葉を耳にする機会は多いでしょう。僕も子ども時代よく言われました。実際には、こんな曖昧な指示で、勉強するようになる子はまずいません。

「コツコツ勉強する」というのは、受験においては難しく、この言葉は往々にして、「基本からしっかり勉強して、どんな応用問題も解けるようにする」というニュアンスで語られます。

でも、受験勉強は時間の制約があるので各教科のいずれの分野も納得できるほど完璧に勉強することはまず不可能です。優先順位の低い分野は浅めに勉強し、出題頻度の高い分野に時間をかける、というように強弱をつけてする必要があります。